機能的脳神経外科について

機能的脳神経外科の領域は最近進歩が著しく、特に顔面けいれん、三叉神経痛に対する微少血管減圧術(MVD)、難治性疼痛に対する脊髄・脳電気刺激術、パーキンソン病に対する脳深部電気刺激術などの治療を、鳴門病院との連携のもと行っています。

不随意運動に対する脳深部電気刺激術

パーキンソン病は代表的な不随意運動であり振戦、固縮から始まり歩行障害が増悪してゆく疾患でありドーパの投薬が最も有効的な治療法である。

しかし近年ドーパの長期服用により効果減弱そして大量投与による幻覚などの精神症状の合併症が問題になり、新しい手術方法が検討されてきた。

1995年フランスでの第一例目の報告依頼、視床下核電気刺激(脳深部電気刺激)が注目され世界的に現在パーキンソン病の手術として最も有効とされている。

鳴門病院においても1999年から開始し現在100例以上の症例数がある。有効性は90%以上の例に症状の改善が認められ投薬量も半減することが可能である。

手術方法は定位脳手術装置のもと脳深部の直径数mmの視床下核に電極を挿入固定し全胸部皮下に植え込まれた刺激装置にて慢性的に電気刺激をおこなう方法である。